2010年04月21日

鏡


色んな人に逢うたびに
映る自分が見えてくる

人は介することにより
より気付きやすい形で
己を手にするのだろう

アナタが鏡であるように
ワタシも誰かを 映す鏡

きらきらした街を抜け
人通りの少ない駅に降りたとき
そっと安堵の息をついて
沈みかけた三日月を眺める

私は此処にあっても
私は此処では確かめられない

誰かの鏡で在る以上
誰かの中でのみ生きられるのだ

今はただ あの細い
三日月の中の私

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2010年04月17日

枝の上の不在

枝の上の不在

枝の雪が
まるで桜に見えた冬の日

咲いた桜が
枝に積もった雪に見えた花曇の空

いつだって不在なのだろう

ぼやけた視界
確かめるための灯りを探して
今 空から落ちてきたものでさえ
薄く白く光って
横目をすり抜けてゆく

閉じる瞳に映る心像は
あの日の中に止まったまま

せめてあの枝に
鳥がとまって鳴いてくれたらいいのに


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2010年04月05日

スポンジ

スポンジ.

誰も入れないのだと気付いたのは
出逢ってすぐ
胸の奥には、きっと誰も入れない

スポンジケーキみたいだと思ってた
甘いチョコのコーティング
白いクリームの飾りを付けて
誰もが気に入るその風貌
誰もがあなたに愛されたがった

けれど
スポンジケーキみたいなあなた
チョコの下の大切な場所には
穴が空いてた
ふわふわとやわらかいそこには
穴がたくさん空いてたよ

ひっそり泣いた涙の跡
日々の雨に叩かれて
少しずつ溶け出した愛の跡
誰にも埋められない哀しい跡
そんな穴がたくさん空いてた

ひとりの指で塞いでも
きっと別の穴から涙が漏れる
自分だけじゃダメなんだ
たくさんの指が必要なんだと気付いたよ

出来ることは一つだけ
あなたが寂しいと言ったとき
ただ傍にいるだけ
あなたが寂しくないとき
傍にいないだけ

数あるうちの一本の
指で居ればよかったのに
 出来ればそれでいいと今でも思うけど

出来ることは一つだけ
あなたが寂しいと言ったとき
ただ傍にいるだけ
あなたが寂しくないとき
傍にいないだけ

スポンジの胸に耳をつけて
その声を聞くから
あなたはどちらなのかを言えばいい

チョコの甘いコーティング
胸の奥の穴を隠して
スポンジケーキみたいなあなた
これからもきっと誰かを虜にして
愛され続けるよ

あなたのそのスポンジは
誰かの涙を吸い込んで
笑顔に変える力がある

だから笑って
心から誰かを愛せばいい
そうすればいつか
その穴も埋まるでしょう

それまでに
出来ることは一つだけ
あなたが寂しいと言ったとき
ただ傍にいるだけ
あなたが寂しくないとき
傍にいないだけ

あなたが寂しくなくなったとき
その傍らに いないだけ

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